料理・調味料のさしすせそ 順番と意味

料理・調味料のさしすせそ 順番と意味

料理・調味料のさしすせそ 「さ」と「し」の意味

「さ」は砂糖、「し」は塩のこと。この2つが味のベースを創りだしてくれる黄金コンビ。2つの分子サイズを比べると砂糖より塩のほうが小さく、6分の1しかありません。そのため、同時に加えると分子の小さな塩が先に料理に浸透することになります。となると砂糖が入り込む隙が少なくなってしまい、甘みがうまくつきません。よって「さ」→「し」の順番で加えることは理にかなった順番となります。

「さ」=砂糖の浸透圧とうまみ

かぼちゃやさつまいもといったデンプン質を持っている野菜に砂糖をふって少し置くと、砂糖の浸透圧で水分が引き出され、繊維の隙間を広げてくれるので味が入り込みやすくなります。少量の砂糖は食材のうまみを引き出してくれるんですね。また、砂糖はたんぱく質の再結合を遅らせて、たんぱく質の気泡を包み込んでくれるので、卵焼きをふんわり仕上げてくれます。

砂糖の効果的な使い分け

日常的に使われている砂糖を大別すると、甘い順に「黒砂糖」「三温糖」「ざらめ」「上白糖」となります。日常的な料理に使いやすいのは癖の少ない「上白糖」。「ざらめ」はシンプルな甘さなので果実酒などに使うのがおすすめ。クセのある「三温糖」はコクを足すのに最適です。コクが強い「黒砂糖」は黒蜜などのデザートにピッタリです。

みりんも「さ」の仲間

甘味と旨味には密接な関係があり、食材そのものに旨味があるもの(肉や魚など)は余分な甘みは付けないほうがいいんだそうです。砂糖のシンプルな甘さは、野菜や素材そのものに味のない豆腐などに多めに使うと旨味が増えます。今だと、砂糖よりすっきりした甘さで旨味成分が強く、食材そのものの旨味を引き出してくれるみりんが便利です。

「し」=塩の作用と下ごしらえ

塩は高い浸透力のほか、たんぱく質を固める作用があります。そのため、魚や肉の下ごしらえで大活躍してくれます。それらを焼く10~15分ほど前に塩をふると、浸透圧によって水分が表面にでてきます。これは水分が塩分濃度の高い方へ移動してくる塩の浸透圧による作用です。それとともに魚や肉表面のたんぱく質が固まり、うまみを閉じ込めた状態で焼くことが出来ます。固まる作用のおかげで、魚の切り身に塩をふっておくと身崩れ防止にも役立ちます。

塩で野菜に下味をつける

野菜をゆでるとき、お湯に塩をいれておくと色よくゆであがります。これは塩の成分が酵素の働きによって青菜が黄色っぽくなるのを防いでくれるから。塩にはこれ以外にも大切な作用があり、野菜の美味しさを際立たせてくれます。また、天然塩を上手に使うと胃腸の消化不良にも効果があるんだそうです。健康にとっては塩は大事なんですね。そして、普段使う塩はミネラル分多めな自然塩がおすすめです。

料理・調味料のさしすせそ 「す」の意味

「す」はお酢のこと。塩と関係が深い酢。酢締めのさかなや野菜は塩と酢のバランスでおいしさが違ってきます。この場合、酢は単独では役立ちません。塩の浸透力で下味をつけつつ、食材の表面を固めたあとに酢締めすることがポイントです。酢は魚の骨まで柔らかくしてくれるので、塩を使わず直接酢締めすると、身崩れしてしまいます。また味も深みがでません。塩梅という言葉がありますが、まさに塩と酢の関係そのものです。

酢の殺菌力

酢は殺菌力が強い調味料です。酢の主成分の酢酸が微生物の活動を抑制してくれるからといわれています。この特徴を活かしたものに、寿司や魚の酢締めがあります。魚を酢洗いすると、表面の微生物の繁殖を抑え、生臭さの原因であるアミン類に反応して臭みをけしてくれるんですね。また、コハダや鯖の酢締めの一風かわった食感は、酢によって魚のたんぱく質が変性して、酸性酵素がたんぱく質を分解するためだそうです。果物や野菜の変色も、酢の作用で抑えることができます。そして酢は体内に水分を生み出す作用もあるので健康のためにも積極的に摂取したい調味料でもあります。

料理・調味料のさしすせそ 「せ」の意味

「せ」は醤油のこと。せいゆ→せーゆ→しょーゆ、とちょい強引?と思ってる人も多いはず。覚えやすくするためにはこじつけも必要なんです。大人の事情として納得しておきましょう。

仕上げに使う「せ」

今や世界の調味料ともいわれる日本が誇る調味料が「醤油」。ですが、日本人でも料理に使うときに勘違いがあるみたいです。それは醤油で味付けしようとすること。ですが、醤油の旨味や風味は浸透しないので色がつくだけで終わってしまいます。醤油とは、塩気などの味を補うものではなくて、味・色・香りを生かして料理をおいしく仕上げるための調味料。長期熟成された醤油の風味は、加熱しすぎるとなくなってしまうので、火を止める直前に加えるのがポイント。醤油の主成分、アミノ酸と糖分が熱に当たると化学反応をおこして非常にいい香りを発してくれます。これが食欲をそそってくれるんですね。

料理・調味料のさしすせそ 「そ」の意味

「そ」は味噌のこと。さしすせその最後なので、料理の仕上げで加えて美味しい風味を味わうためのものです。味噌も醤油と同じく、醸造発酵調味料なので長く煮たりすると風味がなくなり食感も悪くなってしまいます。

臭み消しの味噌

サバの味噌煮という料理があります。これは、味噌の成分に含まれる分子がサバの匂い分子を包みこんで消してくれています。薬膳料理においては、味噌はお腹を温めてくれるもの。かわったところだと二日酔いにも味噌の香りは役立つんだそうです。

 

料理の味をワンランクあげる「さしすせそ」の使い方

締めサバ

一般的には塩をサバの表面に振って臭み取りするといった下ごしらえば常識です。が、塩の分子は小さいためサバの身に入り込みやすく、塩辛くなってしまいやすくなります。そこで、塩より分子が大きく脱水作用もある砂糖をふり、40分ほど置きます。その後塩をふり60分くらいさらに置き、最後に酢でしめることで、ふっくらとした締めサバができます。さ→し→す、ときて最後に醤油で食べる。この流れがしめ鯖をさらにおいしく食べるためのポイントです。

煮魚

ほとんどが沸騰した煮汁に魚をいれているでしょう。ただこれだと身が固くてパサパサになりやすいんです。理由は、沸騰したところへ魚を入れると、人で言う火傷をおった状態になってしまうから。ですので、醤油と酒を合わせた汁へ塩で下味をつけた魚をいれてから沸騰させ、1~2分くらいで火を止めるのがおすすめ。魚は10分以上煮るとまずくなってしまいます。

合わせ酢と二杯酢

合わせ酢は酢と出汁をあわせなければいけないと思っている人も多いようです。が、二杯酢なら出汁いらず。旬の野菜なら酢と醤油を1:1で合わせたものだけで十分。ちょっと鮮度が落ちた野菜なら、そこへみりんを隠し味として加えるとおいしくなります。

白味噌

白味噌は味噌にあらず、という人もいるみたいです。でも適材適所です。白味噌はあっさりとしていて優しい甘みが特徴なので、隠し味として使うと食材の臭みを消してさっぱり、より奥深い味わいにしてくれます。白あえやヌタに使うのがおすすめです。

関西だしと関東だし

関西風は昆布のあっさりした出汁のため塩との相性がいいもの。関東風のかつお節メインの出汁には醤油がよく合います。ですので京都風の炊合せなら塩加減に注意しつつ薄口醤油で香りづけくらいがおすすめ。関東風の煮物なら濃口醤油がよく合います。

 

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